新旧の家屋が混在して建ち並ぶ地域にある、
築60年の一軒家の建替えです。
旧家屋の生活で欠かせなかった南北に抜ける風道を残すこと、
大勢で掘り座卓を囲む機会が多いこと、
これらのクライアントのご要望を主軸に計画しました。
道路からの視線を竪格子でゆるく閉ざした北側の「坪庭」と、
古瓦の載った門塀に囲われた南側の「奥庭」、
その2つの庭の狭間に「居間」を配置しました。
その中央にある掘り座卓に着いた目線の高さで、
2つの庭を見通すことができ、同時に風道を確保しています。
さらに、居間は高天井となっており、
その空間ボリュームを直上の2階フリースペース に反映し、
フリースペースはその両側に配置したこども室の床から
少し上がったスキップフロアとしています。
また、この2つの庭を「門」状に結んだ居間の高天井部には、
旧家屋で長年使われてい た梁を渡し掛け
<記憶の継承>として表象化を試みています。
作人 (加藤 純 竹内 美穂)
撮影:富田 英次
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